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お問い合わせはTEL.06-6879-5111(代表)

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-15

自己血貯血を受けられる方へ

自己血貯血

予定手術を受ける患者さんから、術前に自己血液を採取・保存して、術中・術後の輸血に使用します。

患者自身の血液を用いるため、同種血輸血(他人からもらう輸血)に伴う感染症や免疫反応などの副作用を回避できるメリットがあります。


場 所:輸血・細胞療法部 自己血・成分採血室(統合診療棟3階)
担当者:輸血・細胞療法部専任医師と看護師の2
時 間:毎日 午後のみ

自己血採血の適応・基準

・全身状態が良好な輸血が必要と考えられる患者
・緊急を要しない待機手術であること
・まれな血液型や不規則抗体がある場合
・重度の貧血がないこと(原則としてHb11.0g/dl以上)
・患者が自己血輸血の利点を理解し協力できること
・年齢、体重には原則として制限はありません
・以下、適応できない基準

*全身的な細菌感染患者および感染を疑わせる患者
(抜歯後72時間以内である場合は不可)
*不安定狭心症患者
*中等度以上の大動脈弁狭窄症(AS)患者
NYHAW度の患者
 

1回の貯血量は400mLです。

年齢、体重により判断いたします。

自己血貯血スケジュール

貯血は手術日から3日以上あけて行います。
2回以上行う場合は、5日以上間隔をあけて行います。

自己血貯血の流れ

1.予約について
自己血の貯血はすべて予約制です。
@診療科の主治医より自己血貯血についての説明があり、「自己血輸血同意書」を取得させて頂きます。

A主治医より自己血採血のオーダーが入ります。

B主治医より「自己血輸血について 患者説明書」を用いてスケジュールとその他注意事項についての説明があります。

2.自己血採血当日
 採血前
@採血当日は車を運転しての来院は避けてください。

A採血前に必要な検査(血液検査など)を受けてください。

B昼食は必ず摂っておいてください。(絶食の指示がある場合はその指示に従ってください)

 採血
@予約時間に統合診療棟3階の輸血・細胞療法部にお越しください。
 自己血・成分採血室にて採血を行います。

A問診・体調チェック
 体温と血圧を測定し、体調についてお尋ねいたします。

以下のような事がある場合は自己血採血が中止となりますのでご理解ください。

血液検査の結果、貧血を認めた場合
体温測定で37℃以上を認めるなど、感染症状がある場合
・睡眠不足など体調不良のため採血困難と判断した場合
2日以内にシンチグラフィーの検査・採血当日にCTなどで造影剤を使用した場合

B本人確認と貯血バッグへの記入
 お名前と生年月日を確認させていただいた後、貯血バッグにご自身 で氏名を記入していただきます。

C自己血の採血
 穿刺部を消毒後、上腕の静脈より採血いたします。
 採血時間は510分程度です。

D点滴による水分補給   
 採血終了後、水分補給のため点滴を行います。

E止血と体調の確認
 採血針をとりはずし、圧迫止血を3〜5分間いたします。
 止血と体調を確認してお帰りいただきます。

F血液検査の結果により、造血剤の皮下注射を行う場合があります。

 入室から退室まで、通常は30分程度です。


3.採血後の注意点
@採血後は十分な水分補給をして下さい。


A車の運転は危険ですので避けて下さい。

B血当日の入浴、シャワーは貧血による気分不良をおこす誘引となりますので避けて下さい。


C採血後から翌日にかけては倦怠感やめまいなどが起こることがありますので、激しい運動や労働は出来るだけ避けて下さい。

D採血後最初の排尿は座位で行って下さい。

E帰宅途中や帰宅後に冷汗、気分不良(遅発性VVR)などの症状が発生する場合があります。

(症状が発生した場合は横になり安静にすることで軽快しますが、安全面から付添い者同伴が好ましいです。)

4.その他注意事項
@採血前3日間は抜歯や歯の治療はしないようにしてください。

A採血前日および当日は、アルコールの摂取は控え、早めに就寝するようにして下さい。

B採血の際に血圧低下・嘔気・嘔吐などを伴う血管迷走神経反射(VVR)が起こる場合があり、処置が必要となる場合があります。

C貧血改善の目的で内服する鉄剤で、嘔気など副作用がみられることがあります。

D保存中のバック破損、細菌汚染により貯血した血液が使用不可となる場合があります。

E貯血量不足の場合は同種血輸血を併用することがあります。

F貯血した血液が過剰の場合は廃棄処分となります。

※自己血貯血に関する詳細については、診療科にお問い合わせください